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原潜解体支援(ロシア退役原潜解体協力事業「希望の星」)

(1) 1999(平成11)年5月、日本政府は、「軍縮と環境保護のための日露共同作業 (日本政府による対ロシア非核化支援、軍縮・不拡散分野の新たなイニシアティブ)」を発表、 同イニシアティブの一環として、軍備管理・軍縮及び環日本海の環境保全の観点から 重要かつ緊急の課題であるとの認識の下に、極東における退役原子力潜水艦解体支援を実施していく方針を決定しました。

(参考資料)

(2) 2003年1月の小泉総理(当時)訪露の際に日露首脳により 「日露行動計画」が合意されました。ロシア極東地域における退役原潜解体事業は、 同行動計画の下での1つの重要な柱と位置づけられ、 「希望の星」と命名されて今日に至ります。 また、同解体事業は2002年のカナナスキス・サミットで採択された G8グローバル・パートナーシップの一環として実施するもので、 1億ドル余りが同解体事業等のために充当されています。

(3) 日露両国は、「希望の星」事業のパイロット・プロジェクトとして ヴィクターⅢ級原潜1隻の解体を行いました(2003年12月開始、2004年12月完了)。 解体作業は、ウラジオストク郊外のズヴェズダ造船所で行われ、 使用済核燃料の抜取り・搬出(露側資金)、艦体の3分割、艦首・艦尾部分の機材の撤去と 断片化、原子炉区画の移送等が行われました。日本は同原潜解体のために 日露非核化協力委員会を通じて約7億9,000万円を拠出しました。

ヴィクターⅢ級原潜解体事業

(参考資料)

(4) 2005年11月、プーチン露大統領(当時)の訪日時に、 日露非核化協力委員会はロシア連邦原子力局(現ロシア国営公社「ロスアトム」)との間で、新たに5隻の退役原潜 (ヴィクターⅠ級1隻、ヴィクターⅢ級3隻及びチャーリーⅠ級1隻)の解体に関する 実施取決めを締結しました。

(5) この実施取決めで合意した5隻のうちの1隻である ヴィクターⅠ級原潜の解体については、2006年9月に資金供与契約が締結され、 2008年11月に解体作業が完了しました。このヴィクターⅠ級原潜の解体に際しては、 日本のみならず、オーストラリア及び韓国が日露非核化協力委員会を通じて 資金協力を行いました。

(6) 上記ヴィクターⅠ級原潜の解体に続き、2007年8月には、ヴィクターⅢ級原潜3隻の解体に関する資金供与契約が締結され、 2008年3月に3隻のうち1隻の解体作業が開始されました。この原潜の解体には日本以外にも、 韓国及びニュージーランドが日露非核化協力委員会を通じて資金協力を行い、2008年12月に解体が完了しました。 現在ズヴェズダ造船所において残りの2隻の解体作業が進められています。

(7) チャーリーⅠ級原潜については、2008年1月に資金供与契約が締結されました。 解体作業はカムチャツカ地方の北東地域修理センター(NERC)において行われ、2009年4月に解体が完了しました。

(8) なお、ロシア極東においては、米露間の協力及び、 日露非核化協力委員会による計6隻の解体協力に加え、 カナダも2008年から原潜解体関連協力事業を開始しており、 2010年までにこの地域における全ての退役原潜が解体される見通しです。

(参考資料)